楔が外れる—蠍座満月

20260502 02:22 東京
蠍座満月

8Hの月が2Hの太陽を照らし出す満月。

ほんとうにそれは、
今の自分にとって価値のあるものなのか。

それは、
自分で選び取ってきたものなのか、
それとも、どこかで背負わされてきたもの、
受け取ってきたもの、
知らぬ間に抱えてきたもの。

静かにそれを見つめると、
みたくないものまで見えてしまう。
そして、目を逸らせなくなる。

ああ、そうか。
ずっと、こうして抱えてきたのか。

その理由がみえてくる。

たとえば、

これが本当に自分の望んでいた道なのか、
と思いつつ仕事を続けてきたこと。

誰かを支え、大切に思う一心で、
自分の気持ちを置いたままにしてきたこと。

積み重ねてきた確かさの中にいるほど、
前に進むことには、迷いが生まれる。
ひいては踏み出してもすぐにやめてしまおうと考えてしまうこともある。

けれど、立ち返れば
その積み重ね自体もまた、
「これでいいのか」と問いながら歩いてきたもの。

その中にある
もう必要のない囚われと、
これからも手にしていたいもの。

振り返るためではなく、
前に進む理由を知る。

その奥にある、心のくせ。

知ったとき、
心は静かに定まっていく。

何もかもを手放したりはしなくていい。

大切なものはしっかりと掴んで、
もう合わないものは置いていく。

気づかぬうちに打たれていた心の楔は、
静かに外れる。

ここでまたひとつ自分の道に確かな足取りが連なっていく。

私は履くことのなくなったハイヒールを
勲章のように大事にしてきたけれど、
手放すことにした。

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